腕利きの外科医・白川泰生(椎名桔平)のもとに、21歳の古林章太郎(葉山奨之())が診察にやって来()る。章太郎は肛門がんと診断され手術の後退院するが、数カ月後に転移が判明。がんが進行し悪化するにつれ耐え難い痛みに苦しみ、回復の見込みはなくなっていった。その状()況に付き添っていた伯母の晶子(坂井真紀)も精神的に追い込まれ白川に安楽死の処置を懇()願。白()川はそれ()を拒否し、章太郎に寄り添い懸()命()に治療を行()なうも、手の施しようがなくなる。そしてついに、苦悩の末、安楽死の処置を()行なう。しかし章太郎の死を知った母()親でジャーナリストの康代(鈴木砂羽)により白川は告発されてしまう。
白()川の行為は殺人か過失致死かと連日()取り沙汰()される中、すでに議論されていた安楽死法案の成立が現()実味()を帯びる。その背後で()日本の医療改革を企て()る団体、()さらに()反対派の医師やマスコミを使って安楽死法案の阻止を図る康代。白川はやがて激流にのみ込まれていく。